(最高難易度攻略済みレビュー)
[h1]導入が下手すぎるがわかってみると面白い[/h1]
ゲームのコンセプトやシステムは面白い。面白いが導入が非常に悪く、とても損をしているゲーム。そもそも宣伝の仕方も悪い。このゲームの前情報やトレイラーから、てっきり万人向けのターン制のボードゲームだと思っていたが、触ってみるとリアルタイム進行のリソース管理ゲームにダイス要素を織り込んだものだった。
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プレイの大前提となる最初のシナリオの目標を書こう。探索を進めて対岸にある敵の町役場を潰すことだ。ダイスは住民を表し、振って出た面に対応する作業ができる。同じアイコンの施設にはめ込んで作業をさせる感じだ。農民・市民・兵士などの職業ごとにダイスの出る目の種類や振り分けが異なる。
何回でも振りなおせるが、ダイスには耐久力=体力があり、振るたびに減っていく。これは調理場にダイスと食料を配置して少し時間を待つことでいくらか回復できる。施設からリソースを得るには時間がかかるため、時間もひとつのリソースとなる。
画面下側には12個のダイススプールがあるが、ここからあふれたダイスは廃棄しなければならない。イベントや、これによるダイスの廃棄で職業ごとに不満が高まり、最悪暴動が起きる。配置しているダイスはプールとは別カウントのため、要は12人以下で運用するか、それ以上だと暇人を作らないように回すか、どちらかが必要だ。
また、定期的に冬が来て、対策なしに作業をさせたダイスは凍結してプールを圧迫するため、対処を考えなくてはいけない。これにはいくつか手段があり、暖房の範囲内で行動させる、ビールで凍結を解除する、統治者のばくちアビリティで凍結を解除する、そもそも行動を最小限に抑える、など。(チュートリアルでは蒸気発生機を勧められるが、木材の消費が大きいため最善とは限らない)
最初は農民ダイスしか持っていないが、転職するための施設を建てると他の職業ダイスを得られる。初期状態では生産効率が悪く、資源の枯渇もあるため研究による効率アップが重要になるので、まずは研究ができる市民をまかなえる体制づくりを目指すとよいだろう。
ゆくゆくは道中の野営地に対処したり、相手拠点に攻め込むための手段も考えなければならない。職業は農民と市民以外に、兵士・商人・修道士がおり、それぞれのアプローチで戦っていける。
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...とここまでのことが、ゲーム中でほとんど説明されない。
そう、このゲームの最大のストレスは、ゲームの目的も知らされず、ルールも教えられないまま盤上に放り出されることだ。インストなしでボードゲームをやっているようなもので、とても困惑した。せめて施設のコストや効果の一覧、ゲーム上の要素やルールを網羅した事典があり、チュートリアルがしっかりしていれば話は変わっただろう。
また、UIもあまりよくない。キー設定やボタン配置が一般的なものではなかったり、どの建物がなんの施設か一見してわかりづらい、などストレス要素は多い。大きく宣伝されていた割に不親切なつくりであること、ブラッシュアップが足りていないことが悪評の要因になっていることは見て取れる。
また、1プレイが長丁場で、リアルタイムがゆえの操作の忙しさがあるので、このシステムならターンベースにしてもっとシンプルにまとめてほしかったと思わなくもない。
とまあ残念要素は多いが、わかってみるとゲーム自体は結構面白い。
研究を進めると生産性が上がり、最終的には爆発的な勢で生産できる。後半の敵の襲撃は日を追うごとに激しくなるので、対処できなくなるまでに攻めきれる体勢を整えられるかの勝負になる。それまでのさまざまな過程を楽しむのがこのゲームの真骨頂だろう。
長丁場とはいえついプレイしてしまう面白さがある。また、流れが分かればさほど難易度は高くなく、様々な手筋を試すことができる。上に書いたこともあり、万人におすすめとはいかないが、一風変わったリソース管理ゲームとして気になった方は挑戦してみてもいいんじゃないだろうか。
追記:なお、相手の港を破壊するのは偽エンドで、真エンドが別にあるらしい。鍵はモニュメントと野営地・遺跡だとか。