インゲームにVer.表示なし。メインストーリークリアまで約5時間、サイドストーリーを含めた全実績解除まで約7時間強。ファイルサイズは約280MB。
[h1]Pros:[/h1][list]
[*]誰にでもクリアできる
[*]練られたストーリー
[*]想像力の余白が残るグラフィック
[*]移動できる範囲が限られていて迷わない[/list]
[h1]Cons:[/h1][list]
[*]バックグラウンドの通知処理などでノイズが入っていく
[*]スマホアプリ版は本編無料
[*]リプレイ性はそこまでない[/list]
[h1]きっと伝わるときがくる[/h1]
2017年8月に個人開発でスマホアプリ版をリリースし、人気を博したゲームの移植で章仕立てのアドベンチャーゲーム。レゴブロックのようなシンプルなボクセル調のグラフィックによって描かれており、テキスト主体のアドベンチャーでありながらも分岐などは一切ありません。1章は5分~10分程度で終了し、小気味良いテンポで話が進んでいきます。キャラクターの移動やマップ内の調べものなど一応のインタラクティブ性はありますが、ひたすら読み進めていくだけの読み物として捉えた方が適切だと思います。
事故によってここ7年間の記憶を無くしている高校生の空木ハルトは、7年前に誰かと約束をしたことを思い出し、両親に頼んで幼少時を過ごした町に戻ってきます。7年間という比較的短い期間ではありますが、当時の事故を知る関係者は町から姿を消しています。
誰か当時のことを知る人はいないのかと探し回るうちに、病院でかつての自分を知る旧友と再会します。彼らとの交流によって、少しずつ昔の記憶を思い出していくと、自分が大きな病気を患っていたこと、かつては病院通いだったことなどが明らかとなっていきます。
簡素なグラフィックとテキストという構成もあり、細かな描写をしきらないことによってプレイヤーに場面場面を想像させる余地に溢れています。また各章の最後にはクリフハンガーとして気になる引きが用意されており、次の章に早く進めたいという衝動に駆られます。
本作で気になった点は、Steamの通知だったりチャットなどがバックグラウンドで処理された際に、インゲームのBGMやSEなどがノイズを帯びてくることです。ひょっとすると環境起因かもしれませんが、少なくとも私の環境下では必ず再現していました。
またコストパフォーマンスという点ではスマホアプリ版は本編が無料で配信されています。スクリーンショットの共有などSteamとの連携機能に価値を見出せなければ手に取られづらいと思われます。
物語は伏線を含めて綺麗に回収されていくため、理解が及ばないなどがなければ基本は1回のプレイで事足りると思います。そうした点でリプレイ性は低いと言えるでしょう。
物語主体の読み物といえる本作では中身に言及しづらいのですが、誰でもクリアできる分岐もない一本道のお話が人気を博したのには相応の理由があります。誰かを想ってした行動が裏目に出て、たとえこっそり裏で一人泣くことになっても、その人の前では笑顔で送り出してあげたい。そんな気持ちにさせてくれます。