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The Tower - Fantogame

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The Tower - Fantogameのゲーム画面・キャラクター画像
◆The Tower - Fantogameの内容◆
Climb the tower using the lowest number of attempts
The Tower - Fantogame
2016年9月20日 発売
Fantogame
The Tower - Fantogameの評判
良い評判
Fantogameが制作したThe Towerは、極めて哲学的なゲームだ。「ゲームとは何か?」「人生とは何か?」「私達はSteamで一体何を買っているのか?」──人生の様々な根源的問題について深く考えさせてくれる、500円を払うに十分値するゲームだ。
私はこの素晴らしいゲームに対して、セール期間に80%引きで購入し、僅か98円しか払わなかったことを、本当に心から後悔している。
私はこのゲームを、500円で購入し、何の罪悪感もなくプレイすべきだった。

だってさあ、このゲーム、凄いんだよ。
何が凄いって、トレイラー見てもらえれば分かると思うけど、このゲームの内容は、ボタンが10列並んでて、1列に3つボタンがあって、押したボタンが正解だったら次の列に進めて、失敗だったら最初の列からやり直し。それを10回繰り返す。
10回正解のボタンを押せたら君の勝ち。
それだけなんだ。
しかも正解のボタンは失敗してもリセットされない。君は(1/3)^10の確率をくぐり抜ける必要も、その逆数の回数、つまり、3^10 = 59049回を試行して概ね1-(1/e)の確率でクリア出来ることを祈る必要もない。
ただ、10回分正しいボタンの位置を覚える、それだけなんだ。
たったそれだけのプログラムが、Steamで500円で売られているんだ。

そしてこのプログラムは2016年9月17日に名前も知らないイタリア人が売り出して、2017年9月26日の日本時間午前11時頃、日本人の私が見つけるまで、英語やイタリア語はおろかありとあらゆる言語で、今まさに書かれているこの文章以外に、たったの一つもレビューが存在しないんだ。
この出会いをこそ運命や世界の意思と呼ばずして、私はこれを一体何と呼べばいいのだろう?

このプログラムが凄いのはそれだけじゃないんだ。

このプログラム、なんと容量がこれ単体で1GBもあるんだ。Unity製であることを考慮しても、なんと1GBもあるんだ。
信じられないだろ?嘘だと思うなら買ってみたら良いさ。
おまけにこのゲームは、.NET Frameworkのインストールまで要求してくるし、それはとても古いバージョンのものだから、インストールするのに嘘みたいに時間と容量がかかるんだ。
プレイする時間よりインストールする時間の方が長いし、500円稼ぐのに必要な時間はもっともっと長いんだ。

実は、君に隠していたことがある。
このゲームにはもう一つ、上に書いたのとは比べ物にならないくらいもっと凄いところがあるんだ。

今、きっと君は疑っただろう?こんなひどいプログラムなんだから、多分このイタリア人は正解ボタンの位置をランダム生成する事も出来ないに違いない、誰かがここに10回分の正しい位置を書いたらこのプログラムは起動する必要すら無いんじゃないか、って。

だけど違ったんだ。

彼か彼女かは、成功したんだ。

Unityの基本コマンドと、.NET Frameworkの物凄い古いバージョンと、謎の1GBのコードをかけて、彼か彼女かは遂に成功したんだ。
正解ボタン10個の位置を、起動の度に、そしてクリアされる度に、ランダム生成するという偉大なる試練を、彼か彼女かは成し遂げてみせたんだ。

だから私は、この宇宙というとんでもなく巨大な空間に生まれるにはあまりにもちっぽけなこの肉体と魂に課せられた、人生でたった一度きりしか登らないであろう塔の果てしなく広い迷宮を探索するという困難を、何もかもが手探りな状態でやみくもに遂行しなければならなかった。2分かけて。

最初はひょっとしてウィルスか何かなんじゃないかって思ったよ。だけど違った。少なくともavast無料版は何も反応しなかったし、私がこのレビューを編集していないなら、今のところパソコンに何の異常もない。
ただ、どこかのイタリア人が、正しいボタンの位置を10回分ランダム生成して間違えたらやり直させるだけのプログラムに1GBのコードを要して、それを動作させるには.NET Frameworkのとても古いバージョンが必要で、トレイラーは2分49秒もあって、それをこのイタリア人はとても緊張しながらプレイしていて、それが500円で売られていて、Steamは更にそれを1週間限定で98円にしている。そしてそれを私が1年経って見つけた。
これはたったそれだけの物語なんだ。

私は思ったよ。私って一体Steamで何を買っているんだろう?って。
それはずっと昔からうっすら思っていたことなんだ。でも頭から振り払っていたことなんだ。バカみたいなゲームをカートに入れる私がその度に邪悪な考えをかき消していたのを、このゲームはこれ以上無い形で明白に残酷に突きつけてくれたんだ。
君もひょっとして、Steamで安いゲームを買うときにこんなことを考えてやいないか?
「どうせこのゲームがとんでもないクソゲーでも話の種や実況の材料にはなるから得だ」って。
このプログラムはまさにそれを確信させてくれるものだったよ。

ああ、そうだよ。

私がマイナーなゲームを掘るのが好きな理由は、それが安いからでも、それが未知の探検だからでも、それがビックリ箱だからでもない。

私はただ、話題の種を買うために100円や200円を払っていた。
缶コーヒーやモンエナよりは安いって誤魔化して、クソだと分かっているものをカートに入れ続けていた。

そして、そんなくだらないことに、たった一度しか無い貴重な人生の、膨大な時間を日々費やしている。

Steamではそれが売られている。

このプログラムは、そんな人生についての深い問いに、真摯に真剣に答えてくれた。

だから私も応えよう。

左右右右右左右左右中。試行回数14回。それがこのゲームが私に与えてくれたものだった。私がこの魔法の呪文を授かる2分間に、私はSteamの意味と、私が今生きている意味、人生の意味、この広大な宇宙に私という小さな自我が存在を始めた意味、魂の在り処、還るべき場所、あるいは世界が存在する意味それ自体のすべてを見た。

繰り返そう。

左右右右右左右左右中。
左右右右右左右左右中。

このコマンドこそ、FantogameのThe Towerが私に与えてくれたものであり、疑似乱数生成された(1/3)^10の確率でしか被らない、恐らく私が老衰で死ぬまで二度と使われないコマンドであり、この世の全てであり、私がたった98円と2分払って手に入れた、人生の、宇宙の真理だ。

私はこの人生の真理を、98円ではなく500円で買うべきだった。
そしてこのプログラムが、釈迦が説いた悟りへの最も簡単な第一歩が、この地球上で私以外のほとんど誰にも購入されていないという現実が、私にはとても残念でならない。
犯罪が無くならないのも、戦争が起こるのも、けものフレンズ2期からたつき監督が降板することになったのも、全人類がこのプログラムを起動しさえすればきっと解決する、非常に矮小な問題なのだろう。

私はこの小さい、それでいてとても巨大な塔を登った。

だからその分、私は君達より人生の高みにいる。

君がもし私と同じ高みに、人生の高みに登りたいと願うのなら、98円を、あるいは500円を払って、私と同じようにこの塔を登ってみるのが良い。

一応言っておくと、Close Meのようなプログラムと違って、この中には本当に正しいボタンを10回押すだけの作業しかないし、もし君が98円か500円を損したと私に言われても困る。

だが確実に言えるのは、私は98円払って2分かけてこの塔を登って、君たちより宇宙の真理に間違いなくほんの少しだけ近付いて、今このレビューを書いているということだ。

繰り返そう。

13回の失敗と、左右右右右左右左右中。

左右右右右左右左右中。
左右右右右左右左右中。
左右右右右左右左右中。

それが98円と2分を代償にこのゲームが私に与えてくれた全てであり、人生の意味であり、生きる価値であり、宇宙の真理であり、この世の全てだ。





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そしてSteamとこのゲームは私に、レビューを投稿するその瞬間に、更なる衝撃的な真理を見せつけてくれた。

「最低5分間この製品を使用したことがある必要があります (記録は 2 分)」──

ああ、分かったよ、あと3分このプログラムを起動してやろう。それもまたSteamとこのプログラムが私に授けてくれた、人生の真理だからだ。その3分であと3回くらいこの塔を登りきれるだろうし、人生の真理にまた三歩だけ近づけるのだろう。
ああ、なんて素晴らしいゲームなんだろう。Steamって、なんて素晴らしい場所なんだろう。

あとこの文章最後まで読んでるお前な、多分頭おかしいから精神科か脳外科行ったほうが良いぞ。
悪い評判
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