2021年6月現在、本作の全てのレビューによる評価は「賛否両論」となっていますが、これについては注釈が必要かと思います。
本作の舞台は1940年代の台湾がモデル(おそらく1947年以降でしょう)とされていますが、
これに関連して、二・二八事件など実際の台湾で起こった白色テロへのかなり厳しめの風刺が作中随所に見られます。
たとえば冒頭、日本語訳では関西弁で話している官憲が登場しますが、原語では北京語を話しているそうです。
キャラクターの外見に関しても、露骨に深読みをさせるようなデザインを採用していることはすぐに分かります。
このような描写が中国本土のユーザーを刺激した結果、必要以上にネガティブなフィードバックが増え、
作品全体の評価に影響を及ぼすほどになっているようです。
現在の評価が作品評として妥当かと言えば、決してそうではないと思います。
内容については、インディータイトルでありながら、特にビジュアル面の作りこみによる雰囲気の良さが際立っています。
謎解きやアクション要素は適度なもので、ちょっとしたバグらしい挙動はあるものの、
ゲーム進行に支障をきたすほど致命的なものには遭遇しませんでした。
次第に物語の核心に迫っていくストーリーラインもよく練られており、最後の最後まで楽しめます。
手記と写真をすべて集めることで到達できる真エンディングを目指す価値は十分にある作品だと思います。
いずれにせよ、レビュー評価を気にしてプレイしないのは勿体ないタイトルだと感じました。
ちなみに手記と写真のインベントリは2周目にも持ち越されるため、
取り逃しがある場合は不足分だけ入手すればそのまま真ENDルートに行けるようです。