[h1][b]「妖怪より人間の方がよっぽどおっかねぇぜ!」
ー斉天大聖孫悟空『西遊記』[/b][/h1]
[h1]ストーリー[/h1]
人に仇なす妖怪たちが跳梁跋扈する世界。
妖怪退治を稼業とする蒼山派の退魔師である“陸雲川”は、凶悪な怪物である“狒々王”の探索行を続けていたが、ワナにはまり苦楽を共にした同志たちを失ってしまう。
蒼山派を破門され、放浪の旅に出た陸は妖怪退治“斬妖行”を行いながら、生きる意味を問い続ける。
[h1]概要[/h1]
中国の妖怪退治をモチーフにしたアクションRPG。
プレイヤーは手練れの妖怪ハンターを操作し、旅の道中にて妖怪退治を行っていくことが主な流れとなっている。
横スクロール剣劇アクションの体裁を取った本作は、プレイヤーの分身である陸を使って多種多様な剣術が行えるのが特徴で、パリィやドッジといったお馴染みの技を適切に用いることによって爽快感溢れるエフェクトを発動することができる。
さらに出色なのがスタミナの概念で、簡単操作でチェインコンボを発動できる本作がヌルゲー化するのを防ぐ措置なのだろうが、これによって複数の敵に包囲された際や堅牢なボス敵と戦う際に限りあるスタミナでどうすれば最大限の攻撃を行えるかという駆け引きが発生するため、単調になりがちなアクションにスパイスを加えることに成功している。
剣術のほかにもスペルに当たる「法術」の概念があり、攻撃や召喚、ステータス増強など多種多様なものがあり、これらを上記のスタミナに制約がある陸の攻撃と組み合わせることによって、様々な攻撃手段を編み出すことができる。これら法術は敵を撃破する、メインストーリーやサイドミッションをクリアすることで収集できるソウルにて新技をアンロックすることができる。
ゲームの雰囲気としては、古代中国の故事にならった世界観や妖怪たちが特徴的で、水墨画を思わせる美麗アートで描かれたマップ等はゲームへの没入感を高めるのに一役買っている。
[h1]感想[/h1]
中華版『[url=https://store.steampowered.com/app/774361/Blasphemous/]Blasphemous[/url]』というべき伝奇アクション。
妖怪退治を稼業とする風来坊を主人公にした武侠モノのような設定もさることながら、中国由来の妖怪たちが活き活きとした筆致で描かれているのが印象的だった。肝心の剣劇アクションもシンプルでありながら、ドッジやパリィ、スキルを多用しなければ恐らく死にゲーと化すボス戦など硬派さも兼ね備えており、高難易度アクション愛好家にとっては嬉しいところだ。
個人的に気に入ったのが、中国由来の妖怪たち。忌むべき存在として退治される怪物である彼らもそれぞれ魔道に堕ちた背景を持っている。本作では、カットシーン付きで彼ら妖怪が妖怪として生きざるを得なかった悲しみなども丁寧に描いており、こうした丁寧な描写が作品全体に品と厚みを与えることに成功していると思った。
ゲーム自体も爽快感があり、ボリュームも適切。価格帯以上の満足は得られた、おススメである。
[h1]評価[/h1]
【GOOD】
・『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』を思わせる幻想世界。
・シンプルながらも、硬派かつやり甲斐のある剣劇アクション。
・水墨画風の美麗なグラフィック、美しく切ないストーリー。
【BAD】
・エリア制なので、マップに奥行きと広さがないこと。
・パリィ、ドッジに比重を置きすぎる高難易度。