精神病を患う製作者が、自らの疾患を題材に製作した作品です。
悪夢の中で悪夢を見る。目覚めた先は、また悪夢。
延々と悪夢と目覚めを繰り返す先に、いったい何が待っているのか。
そのメルヘンチックかつ不気味なビジュアル、そこに漂う不条理なムードは、ガロ系の漫画家つげ義春の世界観にどこか通じるところがあります。
ネタバレ的なものを避けて内容を語らせてもらうとして、まずはホラー的な部分。ビジュアルが見ての通りですので、さほどグログロしい印象は受けません。
基本的に軽めのドッキリイベントが中心となっています。
ホラー耐性がない方でも、おしっこを数滴チビる程度で済むでしょう。
キモ可愛くない敵クリーチャーもチラホラ登場しますが、主人公のトーマスさんは10メートル走ったら息切れして動けなくなるほどの脆弱っぷりですので、最初から最後まで戦闘は行えません。逃げる、隠れる、やり過ごす、というピースフルなヘタレテクニックを駆使して困難に立ち向かいます。
死亡した際は、死ぬ直前からリトライ。はるか前のチェックポイントからやり直す、ということがないので、ストレスはほぼ感じません。サクサク進みます。
マルチエンディングが採用されており、一度クリアすると分岐点が表示され、そのシーンからのプレイが可能になります。これも好印象。
プレイ時間は一周あたり一時間から二時間といったところ。エンディングも含めてかなりライトな内容なので、セールで安く購入して過剰な期待を抱かずにプレイするのが良いでしょう。
短時間で終わる変わったホラーゲームをお探しの方にはおすすめです。