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Age of Wonders: Planetfall

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Age of Wonders: Planetfallのゲーム画面・キャラクター画像
◆Age of Wonders: Planetfallの内容◆
Age of Wonders: Planetfall is the new strategy game from Triumph Studios, creators of the critically acclaimed Age of Wonders series, bringing all the exciting tactical turn-based combat and in-depth empire building of its predecessors to space in an all-new, sci-fi setting.
Age of Wonders: Planetfall
2019年8月6日 発売
Paradox Interactive
Age of Wonders: Planetfallの評判
良い評判
シヴィライゼーションやXCOM好きならかなりオススメ!戦略と戦術の両方をしっかりとこのゲームで楽しめます!もっと人気が出てもおかしくない穴場スポットのような優良ゲームです。
悪い評判
本作は「パラド風CivBE」(注:4,5ではなくBE)といった感触のゲームであり、AoW3とは全く別コンセプトのゲームだと思います。セール中にバニラを買って自分に合うかどうかを試してから、DLC購入を検討されることをオススメします。

ここでは「1. システムの概要と特徴」「2. AoW3との違い(ファクトベース)」「3. AoW3とのゲームコンセプトの違い(個人的な考察)」の三つに分けて、感じたことを記載していきます。
なお、筆者は本作のバニラのランダムマップを3ゲームクリアしただけであり、レビューできるほど、このゲームの魅力を理解しきっていない可能性があります。申し訳ありませんが、その点は予めご承知おきください。

【1. システムの概要と特徴】
大きく分けて、都市建設や領土拡張を中心とした「戦略フェーズ」と、ユニット同士での戦闘を指揮する「戦術フェーズ」で構成されています。

<戦略フェーズ>
・基本は「都市建設→人口増加で隣接エリアの取り込み可能(Civで言う文化での取り込みに近い)→都市建設→・・・」という流れで領土拡張を行いつつ、その合間に研究や内政、あるいは戦争をこなしつつ、勝利条件を満たしていくゲームです
・研究については、見た目はテクノロジーツリー形式(Civ4,5,6形式)ですが「取得しなくてよいテクノロジーが多い」「一方向に極振りできる」という点から、本質はCivBEのテクノロジー形式の方が近いです
・勝利条件についても同じで、戦争による征服・外交による勝利に加え、指導者特性によって付与されたテクノロジーツリーごとに、科学勝利が用意されています(なお、勝利条件を達成しようとすると、同盟以外のほぼ全てのNPCが一斉に襲い掛かってくるという点においてもCivBEと一緒)
・外交は毎ターンわずかに外交ポイントが割り振られ、その中でやりくりする感じです。そのため、八方美人は難しく、友好関係を結ぶ勢力・切る勢力を選ぶ必要性が出てきます(ここはステラリスの影響力ポイントに近い)

・他ゲームで例えるなら「パラド風CivBE」という表現が近いかと思います

<戦術フェーズ>
・障害物有りの将棋盤の上で、駒(ユニット)を動かして、敵の駒を殲滅していく感じのシステムになっています
・攻撃は100%ヒットするわけではなく、距離や遮蔽の有無によって回避される・当たってもダメージが減るといった仕様です(AoW3で言えば、敵味方全部がハーフリングかつファンブル有りといった感じでしょうか)
・戦域全体に作用する「作戦」(AoW3で言う魔法。回数制限ありで、バフをかけたり対象ユニットにダメージを与えたりできる)が存在します
・ヒーローユニットと呼ばれる強いユニットがおり、レベルアップに応じて強化が可能です
・ヒーローユニットは通常5枠、一般ユニットは3枠の「装備オプション付与」が可能です(1ユニット毎にコストが発生。ステラリスの武装換装のイメージ。ヒーローユニットは強い武装をつけられる)
・他ゲームで言えば、AoW3とXCOM CSを混ぜつつ、パラド要素を足した感じ・・・とでも言えば良いでしょうか

【2. AoW3との違い(ファクトベース)】
上述した内容と重複箇所もありますが、主な相違点は以下となります。
・都市出しについては大きな制約が課された(自由な都市建設・領土拡張ではなく、一定のルールの中で拡張を行っていく感じ)
・都市関係の内政・建造物関係は相当に複雑化(AoW3が非常にシンプルだったとも言えます)
・外交も大幅に制限がかかった。特に近場の独立勢力と同盟を組むには30ターン以上かかる。(短縮手段は一応あるが。。)
・研究は固定化(ツリー化)かつ複雑化。パッシブはほぼ無く、ユニット・建造物・地形改善・政策と作戦(AoW3で言う魔法)の開放が主体
・種族ごとに「ユニット生産用テクノロジー」「武装」が違う。創始種族がレーザー兵器を装備できその研究を進めたとして、新たに仲間に加えた種族がレーザー兵器を装備できない場合、その種族用に武装を研究しないと強化ができない。新たに仲間に加えた種族の強ユニットを作るには、その種族固有のテクノロジーの研究か、クラステクノロジーの研究が必要
・ヒーローユニットは、仲間に加えている種族のみから出る(仲間に加えていない異種族のヒーローが参加申請を出してくることは無い)
・ヒーローユニットの装備品は10箇所から通常5箇所に減った

【3. AoW3とのゲームコンセプトの違い(個人的な考察)】
ここからはファクトではなく、個人の意見が主体となりますのでご注意ください。

本ゲームをプレイしてあらためて考えさせられたのは「AoW3の魅力とは何か」「AoW3のゲームコンセプトとは何だったのか」です。
AoW3は、都市出し・施設建造・研究・外交・戦闘のどの点においても「単純・簡潔」であり、一般のストラテジーゲームにおける「高度な戦略や戦術・駆け引きを楽しむ」といった要素は薄いゲームだったと思います。(その点においては、本作の方が数段優れています)
しかし、私にとってはAoW3の方が、ゲームとして圧倒的に楽しかったのです。

何故そう感じたのか、色々考えた上で私が行き着いた結論は、
 ・AoW3とは、プレイヤーが「ストラテジーを楽しむゲーム」ではない
 ・AoW3とは、剣と魔法のファンタジーの世界で、プレイヤーが「思いのままにロールプレイができるゲーム」だった
というものでした。
そう考えると、一見「単純・簡潔」に見える各システムが、このコンセプトを活かすために果たしている役割が見えてきます。
「外交に制約が少ない」「研究が単純で、兵科適用のパッシブが多い」という点は、「プレイヤーが他勢力を仲間にするか・滅ぼすかを選びやすい」「仲間に加えた種族特有の兵科の強みを活かして戦える」といった面白さとリンクしています。
例えばハイエルフのドレッドノートでプレイし、途中でヒューマンを加えた場合、仲間にした直後から装甲とピストル持ちのナイトを使うこともできるわけです。

あらためて考えてみると、AoW3は「ストラテジーではなく、ファンタジーの世界観でのロールプレイを楽しむゲーム」というコンセプトを軸にして、「よくあるストラテジーゲーム」としての要素を捨てたからこそ、あのような名作になったのではないかと思っています。


総括すると、本作はAoWのブランドとシステムの一部は引き継いでいますが、その本質は「未知の惑星を舞台に、自由に冒険できるロールプレイングゲーム」ではなく、「パラド風CivBEといった感じのストラテジーのゲーム」だと思います。 
よって、
 ・根幹となるゲームコンセプトとそれに付随するシステムが別物であるため、AoW3とは切り離して考えた方が良い
 ・セール中にバニラを買って自分のスタイルや"期待"に合うかどうかを試してから、DLC購入を検討するのがベター
というのが私の意見となります。

なお、本レビューを見られた方で「いや、このゲームの魅力はそんなもんじゃない」「このレビューには書かれていないことが一杯ある」と感じられた方は、是非ご自身でもレビューを書いていただけますと大変助かります。
このゲームはwikiも含めて情報が少なく、未プレイの方にも参考になる情報がもっと必要だと思っています。何より、私自身が「このゲームに関する深い考察・レビュー」をもっと見てみたいので、どうかもっとレビューを書いていただけますと幸いです。


最後に・・・
私は本作が遊ぶ価値のないゲームなどとは全く思っていません。ただ、私個人がAoW3の後継作品として期待しすぎてしまったので、コンセプトの違いに戸惑ってしまった、というだけなのでしょう。
ここからは本当に個人的な話で恐縮なのですが、私にとって「AoW3」というのは700時間以上プレイした非常に思い入れのある作品で、後継を待ちわびていた作品の一つでした。
例えば「ハイエルフのソーサラーとして、魔法生物を使役しつつ、他種族と融和を図りながら統一を目指す」「ゴブリンのネクロマンサーとして、世界を沼と汚染に満ちた世界に変えることを目指す」といった、ファンタジーの本で出てきそうな世界を、自分の手で創り出せるゲームというのはそう多くはないと思います。
本作をプレイし、そしてレビューを書く過程で「AoW3の魅力とは何だったのか」「ストラテジーゲームとは何なのか」といったことを、あらためて考える機会をいただけました。

そういった意味では、本作との出会いには深く感謝しています。
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